外転神経が何らかの原因で麻痺し、動かなくなる状態を外転神経麻痺と言います。
外転神経麻痺について
外転神経麻痺とは
眼を外側に動かす筋肉のことを外直筋と言い、その筋肉を動かす神経を外転神経と言います。外転神経が何らかの原因で麻痺し、動かなくなる状態を外転神経麻痺と言います。
外転神経麻痺の症状
内斜視になり急激な複視を訴えます。眼を外側に動かすことのできない外転制限が見られます。
右眼外転神経麻痺の例
右眼外転神経麻痺では上記の図のように真っ直ぐ見た状態で右眼の内斜視が見られ、右を向いたときに右眼の外転制限が見られます。左を見たときにだけ正常な眼球運動が見られるためお顔を右に回すような頭位異常が見られる場合があります。
外転神経麻痺の原因
動眼神経麻痺同様、頭蓋内病変や外傷、糖尿病による神経異常で症状をきたします。
外転神経麻痺の治療
動眼神経麻痺の場合と同様に、まず原因疾患の治療を脳外科や神経内科中心に行います。
眼科では症状の変動がなくなれば複視の軽減のためプリズム眼鏡などを処方する場合もあり、発症後3ヵ月~半年経過しても斜視が残る場合は手術を行うこともあります。