眼の網膜(光を感じる組織)に発生する悪性腫瘍のひとつを網膜芽細胞腫と言います。ほとんどが3歳未満で発症します。
網膜芽細胞腫について
網膜芽細胞腫とは
眼の網膜(光を感じる組織)に発生する悪性腫瘍のひとつを網膜芽細胞腫と言います。ほとんどが3歳未満で発症します。
腫瘍によって網膜の視機能の発達が妨げられ、視力障害を引き起こします。
網膜芽細胞腫には遺伝性のものと非遺伝性のものがあります。
この病気は片眼に発生しますがまれに両眼に見られることがあり、その場合は遺伝性のことがほとんどです。
網膜芽細胞腫の症状
初期の段階ではあまり症状がありませんが、ある程度進行すると暗い所で網膜の腫瘍が光に反射して猫の眼のように瞳が光って見える白色瞳孔が見られます。網膜の中心に腫瘍が出来ると物を見ることが出来ず、眼の位置がずれて斜視になることもあります。
その他にも腫瘍が大きくなると瞼の腫れ、角膜混濁、緑内障などを引き起こすことがあります。
病気が進行すると眼球の外に転移し、視神経(光を脳に伝達する組織)から脳、リンパ節や骨に転移することもあります。
網膜芽細胞腫の治療
腫瘍が小さく視力が十分に残っている場合には、眼球をそのままにして治療を行います。早期の場合、局所治療(レーザー光凝固や冷凍凝固)だけで済むこともあります。
それ以外は、抗がん薬による治療で腫瘍を縮小させてから局所治療をします。
腫瘍が大きくなっている場合や視力の回復が見込まれない場合は、眼球を摘出することになります。
その後、抗がん薬や放射線による治療を行います。
摘出されたあとは外観を保つために義眼を装着することになります。
早期発見、早期治療が行われれば命に関わることは少なく治療させることが出来ます。
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