頭蓋内圧亢進(脳の中の圧が高くなること)が原因で、眼底にある視神経乳頭にむくみが起き、大きく腫れ上がり、充血した状態をうっ血乳頭といいます。
うっ血乳頭について
うっ血乳頭とは
頭蓋内圧亢進(脳の中の圧が高くなること)が原因で、眼底にある視神経乳頭にむくみが起き、大きく腫れ上がり、充血した状態をうっ血乳頭といいます。
脳腫瘍や脳出血などを診断する重要な症状のひとつです。
うっ血乳頭の原因
頭蓋内腫瘍がうっ血乳頭の原因の約70%を占めていますが、この他脳腫瘍、クモ膜下出血(脳を覆っているクモ膜の下にあるクモ膜下腔で出血する病気)、硬膜下血腫(頭の中にある硬膜とクモ膜の間に血腫ができて脳を圧迫する病気)、水頭症(脳脊髄液が過量にたまることにより脳室が正常より大きくなる病気)など様々な原因で生じます。
うっ血乳頭の症状
初期には無症状なこともありますが、しばしば頭痛、吐き気、嘔吐などを引き起こします。
視力低下は初期にはみられず、進行すると種々の視野障害と視力低下をきたし、長時間持続すれば回復不能な高度の視力低下と、求心性視野狭窄(視野の周辺部が欠け中心部だけしか見えなくなること)をきたします。
うっ血乳頭の治療
うっ血乳頭が発見されれば、原因疾患に対する緊急治療が必要となります。
眼科的な検査のみでなく、脳神経外科の検査が必要となります。頭部のX線検査、CT検査、MRI検査などを行い、頭蓋内病変の発見に努めます。脳圧が下がると乳頭の浮腫は改善されます。