もともと眼球の上下左右の動きに耐えられるようにある、結膜のゆるみ(弛緩)が強くなった状態の結膜弛緩について。
結膜弛緩について
結膜弛緩とは
結膜とは、黒目を囲んでいる白目の一番表面の組織のことを言います。
白く見えていますが、実際には半透明の膜の組織です。
結膜は本来眼球の上下左右の動きに耐えられるよう適度なゆるみ(弛緩)があり、このゆるみが強くなった状態が結膜弛緩です。
結膜弛緩の症状
- 目を動かしたり瞬きをする度にゆるんだ結膜(=弛緩結膜)が動く為、ゴロゴロしたりしょぼしょぼするなどの違和感が生じます。
- 弛緩結膜は下まぶたの縁に沿ってたまっていく為、涙の通り道をふさいでしまいます。(下まぶたの縁には涙が貯まり涙点へ流れていく通り道があります。)この為、涙を貯めることができずに溢れ流涙を生じます。
- 涙は瞬きにより目全体に広がり潤いを与えますが、弛緩結膜があることで涙を貯めることができず涙が角膜まで広がらずにドライアイの症状を引き起こします。
- 弛緩結膜が動くことで結膜にある毛細血管がひっぱられる為、結膜下出血の原因にもなっています。
結膜弛緩の原因
原因はわかっていませんが、加齢とともに症状が増える傾向にあります。
その他にコンタクトレンズ装用が悪化の原因となることも言われています。
結膜弛緩の治療方法
症状の軽い方は、ドライアイや充血などの症状に対する点眼治療が一般的です。
場合によっては手術になる症例もあります。