フックス角膜内皮ジストロフィとは、欧米で多くみられる角膜内皮細胞に異常をきたす遺伝性の疾患です。進行すると突起が増加し水疱性角膜症をきたします。
フックス角膜内皮ジストロフィについて
フックス角膜内皮ジストロフィとは
フックス角膜内皮ジストロフィとは、角膜内皮細胞に異常をきたす遺伝性の疾患です。
欧米で多くみられ、日本人では稀とされています。また女性への発症が多くみられています。
角膜内皮細胞
角膜の構造と角膜内皮の位置
5層に分かれている角膜の一番内側に角膜内皮があります。
角膜内皮は1層の細胞からなっており、角膜から水分を排出するポンプ機能が備わっています。ポンプ機能により角膜内の水分が常に一定に保たれているため、角膜の厚みや透明性が維持されています。
フックス角膜内皮ジストロフィの症状
- 視力低下
- 年齢を重ねるとともに視力障害が生じるとされています。
フックス角膜内皮ジストロフィの原因
遺伝によるものとされていますが、原因となる遺伝子はまだ特定されていません。
角膜内皮細胞とデスメ膜との間にコラーゲンが沈着した突起がみられ、次第に内皮細胞障害をきたします。
初期段階では角膜内皮の色素沈着がみられ、進行すると突起が増加し水疱性角膜症をきたします。
フックス角膜内皮ジストロフィの治療
角膜移植術以外の治療法は現段階ではないとされています。